アイデアのおもちゃ箱の[蕎麦ちっぷす]

長井からのお取り寄せ品をご紹介するこのコーナー。今回ハスミが推すのは意外にも最近のお菓子「蕎麦ちっぷす」です。東京の山形アンテナショップでも、ぜひぜひ取り扱っていただきたく、そろそろ本腰を入れてリクエストしようかなと思っているところ。何がそんなに気に入っているのか、またまたくどめに解説します。
取材・文・撮影/蓮見 則子(ふるさと長井会会員)

「蕎麦ちっぷす」とのカンドーの出逢い

「蕎麦ちっぷす」初体験。それは今年の夏のことです。

白金の「八芳園 MuSuBu」で開催された長井市のポップアップイベント。長井の花火の生中継を見ながら、地酒の角打ちなども行われた楽しい夜でした。

花火が始まる前からビールやハイボールを飲み、長井の食材を使ったおつまみをオーダーし、購入した丸ナス漬けのフタを開け、グビグビしている最中…。

みんな口々に「これうまいね〜」「ビールに合いすぎる♡」「止まらないね〜♪」と手を伸ばしていたのが「蕎麦ちっぷす」。

油で揚げたスナックでありながら、蕎麦の味がちゃんとするオトナっぽさ。和なのか洋なのかわからないけど、文字通り“後を引く美味しさ”。

1枚1枚がバラバラな太さや長さであることから、手作りであろうことは想像がつきました。

↑八芳園Musubuの長井市フェアーでは「長井ブルワリークラフトマン」のクラフトビールも販売していて、迷わず買って、長井産同士でマリアージュ!
↑その日は、長井の食材を使ったおつまみセットなどもありました。懐かしい麩の竜田揚げも。
↑長井市の名産品が販売されていました。最終日だったため「蕎麦ちっぷす」はこれでおしまいだったのです。

買った3袋があっという間になくなり、普段スナック菓子などほとんど食べない私でさえ、止められない止まらない〜な状態に。

「これは買って帰らなければ」と思ったら、もうすでに売り切れで超ガッカリしたことを思い出します。

「もうお取り寄せするしかないのね〜」とWEBで検索してみると…、私たちが食べたのは「プレーン」と「のり塩」。味は他にもあって、計4種類が販売されていました。

そして、製造・販売は「アイデアのおもちゃ箱」さんではありませんか!

「馬肉ラーメン肉まん」の会社だった!

アイデアのおもちゃ箱といえば、忘れもしないアノ「馬肉ラーメン肉まん」の会社ですね。

馬肉ラーメン肉まんを知ったのは何年か前の「雪灯り回廊in池上本門寺」。

ふるさと長井会の青年部会は、毎年大田区のこのイベントのお手伝いをしていまして(コロナ禍で3年間お休みになりましたが)、長井から運ばれてきた6トンの雪を地元のこどもたちと一緒に雪灯籠に仕立てていました。

そのイベントに出店している食べ物のなかで、真っ先に目を引いたのがショーゲキの問題作、いや長井市が誇る銘品「馬肉ラーメン肉まん」!

ナニソレナニソレ、意味がよくわからない!と、みんなでワサワサと買って食べたのは当然です。

↑池上本門寺の敷地内で開催されている「雪灯り回廊」。出店で目立つのはやはり、この肉まん!

そのときテントに立っていたのが、この会社のスタッフ樋口菜穂子さんでした。

後で知ったことですが、商品開発も製造も営業も樋口さんがリーダーとなって取り仕切っているほか、キッチンカーであちこちのイベント会場へ出向くのも、ほぼ樋口さんの単独出陣だったのです。

SNSを見ていると、昨日はあちら今日はこちらのイベント…と、キッチンカーの稼働率、かなり高し!

樋口さんは休む暇なし状態なんだろうなと思いを馳せていました。

↑ビビッドイエローのキッチンカーを操るのもこの人、樋口菜穂子さん。

そんなアイデアのおもちゃ箱さんのホームページから、さっそく蕎麦ちっぷすを注文しようとすると…1種類が5袋で1セット。

全種類食べてみたいと思っていたので4セット買うことになりまして。そうすると1万円超え(^_^;

勇気を出して樋口さんにメッセンジャーで連絡し「4種類全部食べてみたいので、全種類セットがあると理想なのだけど…」と伝えてみました。

すると、即「いいですよ〜」と樋口さん。超特急で「全種類セット」を作り、公式オンラインショップに商品としてアップしてくださいました。対応、早っ!

4種類だけど、プレーンが2袋で5袋セットです。そしてめでたく全種類制覇に至ったのでした。

↑オンラインショップの商品画像です。「お客さまからのリクエスト」って、それはまさに私私∈^0^∋

改めて食べた蕎麦ちっぷす4種。

「プレーン」「のり塩」「ぎりっと」「一味」。どれもやっぱりちゃんと蕎麦の味がする!

「ぎりっとしょっぱい」にはクスっ。

忘れかけてた方言「ぎりっと」。県外の人はこの意味を知るよしもナシ。

この地元感たっぷりのネーミングは“あえて”なんだそうです。樋口さんいわく「都会の人にはわからなくてもいい」と。だと思いましたよー。

落ち着いて袋の裏側、原材料名の表示を見てみると、そば粉は長井市産(一部白鷹町産)「でわかおり」、塩はモンゴル岩塩。

スナック菓子にしてはとても珍しく、最低限の原材料でできています。

添加物にはけっこう目くじら立ててしまう私もナットク!

そして「でわかおり」とは山形県が生み出した蕎麦の品種で、県内外でも高い評価を受けていることを知りました。

↑スナック菓子の原材料名を見たことがありますか? こんなふうにシンプルなのはめったにないんですよ〜。

コロナ禍が明けた今年、数年ぶりに長井に行った際に「縄文そばの館」で蕎麦打ち体験をさせてもらいまして。

まさにそこで栽培し、使っている蕎麦の品種が「でわかおり」でした。

↑夏に行った、長井の「縄文そばの館」。すぐそばで「でわかおり」を作っています。
↑私の蕎麦、あまりにも太さがバラバラで目も当てられませんでした。笑顔でごまかすw
ワサビに茗荷に大根おろし・・ステキな薬味で不出来なお蕎麦も美味しくなりました〜♪

こんなふうに地元産の材料を使用し、素材を生かしつつユニークな商品開発をしているアイデアのおもちゃ箱さん。

興味を持ったら最後、やはりお話を聞いてみないワケにはいきませんっ。

会社「アイデアのおもちゃ箱」設立のヒミツ

ということで、長井の樋口さんにお電話〜♪

会社の成り立ちをうかがうと…、あ―、やっぱりね。ただもんじゃない会社なんだろうなと思っていましたが、想像以上。

発端は2013年。3年間の国の委託事業で始まった長井市雇用創造協議会の主導で、地元の食材を使った商品開発に樋口さんが参加したのがきっかけです。

長井名産“馬肉”を使った商品開発がミッションでしたが、これがなかなか思うように進まない。

なにせ、この事業は雇用につながることが目的。開発する商品は売れなければ意味がない。それも「バカ売れ」しないと雇用にはつながりません。

馬肉を使ってさまざまなものを試作するも、全然上手く行かない。

「これは一人では無理だな。地域の人を巻き込むしかない!」と、協力者を募ることに。農家、レストラン、商店…と、飛び込みで50社ほどに声をかけたそうです。

そのとき親身にいろいろなアイデアやアドバイスをくれたのが現在のスタッフの皆さんでした。

↑開発した商品は、ひとつひとつ樋口さん達スタッフの手で作られています。

そして1年数カ月かけてめでたく誕生したのが「馬肉ラーメン肉まん」。瞬く間に人気商品になったのです!

そんな中、次の商品開発も進んでいるというのに、協議会の任期満了の時期が近づいてきました。

せっかく開発した商品だけど、レシピや所有権を引き継ぐ団体がない! そこで協力者さん達みんなで出資して、会社を立ち上げることになりました。

それが、「株式会社 アイデアのおもちゃ箱」です。

↑異業種のスタッフで成り立つ「アイデアのおもちゃ箱」。写真左から、井上良さん(懐郷菓子 水上屋)、後藤ひとみさん(後藤屋肉店)、樋口菜穂子さん(アイデアのおもちゃ箱)、船山良平さん(レストランジュアン)、佐久間信人さん(あやめそば舟越)、船山明美さん(レストランジュアン)、丸川正幸さん(丸川精肉店)さん。

会社のスタートからほどなくして開発したのが「蕎麦ちっぷす」でした。

開発のきっかけはいつも夜に実施していたスタッフ会議でのこと。おそば屋の佐久間さんがおやつに持ってきてくれた揚げ蕎麦スナックです。

その日余った蕎麦を揚げただけのものですが、みんなが気に入り「これは商品としてイケるんでねべが?」と意見が一致。

そしてスナック菓子として売るための工夫を始めたそうです。

蕎麦粉は地元産のでわかおりを使うことはすぐに決まり、塩はさまざまなタイプを試してモンゴル岩塩に決定。

作りたての塩味の塩梅は良くても、冷めるとしょっぱすぎたりするので試行錯誤。あっさり味で販売したところ、「もっとしょっぱいのがいい」という声もあり、後から登場したのが「ぎりっとしょっぱい」味です。

その後「のり塩」「一味」も発売に。実は、今度また新しい味が出るそうで。何味かは出てのお楽しみ♫とのことです。

↑現在のラインナップはこの4種。さて、次に出るのはどんな味でしょう?

私ハスミが、個人的に好きなのはプレーン。

そもそもスナック菓子というものほとんど食べない自分が、「蕎麦ちっぷす」を美味しいと思ったのは油っこさが嫌じゃなかったから。

揚げ菓子は油ぎったものが多いだけでなく、どうしても酸化しやすく油の酸化臭が気になることがあります。

その点、「蕎麦ちっぷす」は、カラッとしていて嫌なにおいがしない。

聞けば、それにはちゃ〜んと理由がありました。

カラッと揚がるように、油は大豆油を選んだこと。そして、樋口さん自身がとてもこだわったのが”油ぎれ”です。

揚がった後、しっかりと油をカットするためには専用の機械が必要と判断し、少々値が張る「オイルカッター(遠心脱油機)」を投入してもらったのだそうです。これにより、油っぽさが何倍も軽減。

そうそう、だからカラッとしてるのよねー!と全部ナットクでした。

ちなみに、蕎麦ちっぷすは2019年年末に開催された「第5回やまがた土産菓子コンテスト」で、「マイスイーツ賞」と「グローバルマイスイーツ賞」をW受賞。

「審査員に認められたことはもちろん嬉しいけれど、一般の方、県内外、海外の方にも選んでもらえたことが何より感動しました!」と樋口さん。

鳥肌が立ってしまった!社名の由来

ところで。「アイデアのおもちゃ箱」の社名について。

個人的にもとても気になっていたので、いつか聞いてみたいと思っていました。樋口さんにそれを尋ねると「実は、この名前の本があるんですよ」って。

キターーーッ!本!
私、これ持っているはず。ずーーっと前に買ったことがあるはず。やっぱりだやっぱり。

発想法の本というか論理学というか…、わりとこういう本が好きだった時期があり、確かに買った記憶があったのでした(今や内容をほとんど忘れているけれど)。

見たことのある社名、本のタイトルだったと気がついたときには鳥肌が立ったものです。

↑本棚の奥深くから出てきた私の本! もはや日焼けしてました(^_^;
↑初版が1997年とあります。今は第何版になっているかしら?それとも絶版かな?

会社を立ち上げる際に異業種の皆さんと案を出し合い、「ビジネス本のタイトルだけど」とこの案が採用されたのだそうです。

何が飛び出すかわからないおもちゃ箱みたいな会社の名前、私はとても好きです!

そういえば。先日、帰省して長井の道の駅「川のみなと長井」に行った際、蕎麦ちっぷすをはじめ、いろいろ物色していましたら、アイデアのおもちゃ箱さんのコーナーで新たなものを発見!

同じ「でわかおり」を使った「蕎麦くっきぃ」や「蕎麦ちゃ」でした。「川のみなと長井」では以前から販売していたようです。

↑「川のみなと長井」で並んでいるのを初めて見つけました。蕎麦シリーズ、存在感ありますねー。
↑これはおすすめ。健康に気を使う方へあげたら喜ばれそう。そのうち誰かに贈りたい!

「でわかおり100%」につられて「蕎麦ちゃ」を買って帰りましたら、これがまたすごくいいっ!

パッケージには「サラダに、ふりかけに、お菓子の材料に」と書いてありますが、そのまま食べてすごく美味しいのです、これ。

蕎麦の実ってこうなるの?!というショーゲキ。山形弁でいうところの「そりそり」な食感がたまらないっ。(そりそりを共通語で表現すると何だろう?サクサクとカリカリの中間くらい?!)

そば茶として飲むには、大さじ1杯にお湯を注いで1分蒸らす、とありますが、ハスミはダンゼンそのまま食べたほうがいいと思いました。

あぁ、長井産の嬉しいおやつがいろいろ見つかってしまうなぁ。…しみじみする今日この頃です。

蕎麦ちっぷすの新しい味は12月中旬に発売になるようです。それが何味かは…みなさん自身で確かめてみてくださいね!

商品名
蕎麦ちっぷす/アイデアのおもちゃ箱
価格
単品 349円(税込) /店頭及び「川のみなと」オンラインのみ
5袋入り 1,750円(税込)/公式オンライン直販の場合
販売期間
通年
購入できるサイト

アイデアのおもちゃ箱 https://idea-toybox.com/
道の駅「川のみなと」オンライン https://shop.jibasan.com/

*アイデアのおもちゃ箱のキッチンカーでの販売もあります。
キッチンカーの出没情報はInstagramやFaceBookでどうぞ。
Instagram  @aideanoomochiyaxiang
FaceBook  https://www.facebook.com/nagai.idea.toybox

*その他、長井市以外の道の駅、
長井市のふるさと納税の返礼品としての取り扱いもあります。